むらよし農園

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【深夜特急に憧れて④】~香港初日~

前回までの話はこちら↓↓

 

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関空発香港行き

 

5時40分に大阪に着き、バスで関空へ。

8時30分香港行きの飛行機に乗りこんだ。

 

平日の朝一の香港行き。思ってた以上にガラガラだった。

離陸したと同時に、欧米人ぽい数人が席を移動する。

ガラガラのシートを数席使ってゴロンと横になった。

え?そんなんあり?

CAさんは何も言わない。欧米人は図々しくも毛布を要求していた。

CAさんも笑顔で毛布を渡していた。

 

ということはありなんやな。

僕も急いで真ん中付近の開いてる4席を使って横になった。

こんな快適な飛行機初めてだ。

 

余談だが、僕はAmerican Apparelの真っ青なパーカーを着ていた。なんせ12月だからね。

しかし、さっき毛布を要求していた欧米人は、

 

 

タンクトップだった。

 

 

香港到着

 

現地時間12時。

香港は思ったよりも近く、あっという間に到着した。

この旅最初の入国審査、イミグレはあっさりしすぎていて、特に何もなかった。

 

そしてまずは両替である。

空港には両替所がいくつかあり、それぞれレートが違う。

何でだよと思うのだが、そういうものだとしか言えない。

 

とりあえず目に入ったなかで一番いいレートの両替所で1万円分替えてみる。

 

香港の通貨はhk$(香港ドル)

1万円は730hk$になった。

 

まずは空港から繁華街のほうに出て、宿を探さなければ。

事前の調べで、バスが安くてよさそうだったので探す。

 

海外のバスは非常に分かりにくい。

全く確信をもてないままに1台のバスに乗り込む。

 

初めての国では、目に入る全ての景色が面白い。

空港から繁華街までの道のりは、どの国でも印象に残っている。

それはきっと、期待と不安とが入り混じったその時の気持ちを景色に写しているからだろう。

 

無事に、香港の中心街『九龍』のエリアに到着した。

金額は33hk$

 

あとで知ったが、相場よりもかなり高い金額だった。

 

 

現地のものしか食べない

 

僕は海外に行くと、極力その土地のものしか食べないようにしている。

どんな国かを知るには、どんな食べ物が食べられているのかを知らなければと思っている。

それがどんなに、クセが強く、口に合わなかったとしてもだ。

時刻は14時になろうとしている。

 

お腹も空いている。

さて、何か食べたいな。

 

しかしながら、どデカいバッグを背負い、まだ宿すら決めていない。

早めに宿を決めねば、暗くなってからでは厳しい。

どうしたものか・・・



 

 

最初に選んだ店は

 

美味しそうな匂いを放ついい感じの店はどこもこじんまりとしており、客もそれなりにいる。

そんななかこんな荷物で入るのは憚られる。

かといってのんびり探す暇もない。

 

宿を探すにも、道順などを確かめるためにネットも使いたい。

となるとWi-Fiが使えると便利だな・・・

 

そう考え、行きついた、この旅最初の店は

 

「マクドナルド」だった。

 

Wi-Fi使えて、安くて、美味しい。

マック最高。

 

 

宿へ

 

宿はもう決めていた。

予約なんてことはしてないし、詳しく調べることもしていない。

しかし、ここに泊まるというのはずっと前から決めていた。

 

『重慶大厦』

 

チョンキンマンションと呼ばれるもので、あの『深夜特急』の沢木耕太郎さんも宿泊したという建物、香港の観光名所にもなっている。

観光名所にもなっているというが、実際には悪名高い場所である。

 

数々の観光客、バックパッカーを飲み込んできたこの魔窟。

 

何が出てくるやら。

 

 

チョンキンとインド人

 

この周辺はかつて、『九龍城』と呼ばれるエリアで、とてつもない人口密度を誇り、法の目の届かない無法地帯だったという。

 

麻薬のシンジケートが幅を利かせ、治安は最悪。観光客など丸呑みにされるような場所であったと聞く。

 

しかし現在のチョンキンマンションは、ゲストハウスやドミトリーなどの安宿が集まる場所で、日本人の出入りも多く、そこまで治安は悪くない。

 

みんなが写真撮るこの看板が目印

入口付近を歩くと、ほぼ100%の確率でインド人に声をかけられる。

何度も何度も。

 

中に入っても、目に入るのはインド人とカレー屋とインド人と両替所とインド人である。

 

どうやらチョンキンはインド人の巣になっているようだ。

 

疲れていたので、比較的信用できそうなインド人の紹介する安宿に決めた。

 

カタコトの

「ココガ、イチブァン、ヤスゥイ」

という妙なリズムの日本語が面白かったんだ。

 

一泊の料金は3000円。

 

監獄

クッソ狭い縦長の変な部屋だった。

窓からは建物の内部が見える。

ぼんやりと

「火事とか起きたら絶対死ぬな」

とか考えてた。

 

 

帰りたいな

暗くなってきたので少し近くを散策することに。

人通りの多さに驚く。

歩き続けていると、海に出た。

半島の先のほう

カップルや家族で楽しそうに歩いている人の姿を見る。

僕だけが一人。

 

缶ビールを買って飲んだ。

 

僕は地球に一人だった。

 

帰りたいなぁ。

 

こんなに寂しいもんか。

 

これ以上いてもダメだと思い宿に戻る。

 

宿の近くでインド人にドラッグを勧められた。

5分の間に2回も。

 

 

帰りたいなぁ。

 

つづく